リゾートバイトの住民税|いくら・いつ届く・どこに払う?【2026年版】

リゾートバイトの住民税は、働いた翌年の6月ごろから払います。独身(扶養する家族なし)で給料だけなら、2026年の給与収入が119万円以下なら、かかりません。
- 超えても、社会保険料が引かれていない人で、給与130万円なら約1.6万円、200万円なら約8.6万円です(運営者の概算)。2025年に働いた分(今年度)は、110万円以下でかかりませんでした。
- 払う先は、原則として、1月1日に住民票がある市区町村です。寮に住んでいても、住民票が実家にあれば、実家の市区町村から通知が来ます。
- シーズンが終わって、1月1日にどこにも勤めていない人は、確定申告をしなければ、住民税の申告(3月15日まで)が必要になることがあります。払えないときは、放置せず、市区町村の窓口に相談してください。
この記事の内容
この記事は、「リゾートバイトのあと、住民税の通知が来て驚いた」「寮にいたのに、実家に通知が届いた」「いくら払うのか知りたい」という人向けです。 地方税法・所得税法・租税特別措置法・住民基本台帳法と、総務省・国税庁・自治体の資料で確かめました。数字は、独身・扶養する家族なし・給与だけの人の場合です。所得税と社会保険の引かれ方は、給料から引かれるものの記事にまとめています。
住民税は「前の年の収入」にかかる
住民税は、前の年の1月〜12月の所得に対してかかる、市区町村と都道府県の税金です。「所得割」と「均等割」の2つでできています。
- 所得割:所得から控除を引いた額に、10%をかけた額です(市区町村6%+都道府県4%。政令指定都市は8%+2%で、合計は同じです)。
- 均等割:所得に関係なく、一律にかかる額です。標準は、市区町村3,000円+都道府県1,000円に、国の森林環境税1,000円を足した年5,000円です。自治体によって、上乗せがあります(東京都主税局・横浜市の案内)。
「働いた年」と「住民税の年度」は、1年ずれます。
| 働いた年 | 住民税の年度 | 払い始め | 単身・給与のみで、かからない上限 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 2026年度(令和8年度) | 2026年6月ごろ | 給与収入110万円以下 |
| 2026年 | 2027年度(令和9年度) | 2027年6月ごろ | 給与収入119万円以下 |
- 2026年1月〜12月リゾートバイトで働く。この年の給与が、住民税の計算のもとになります
- 2027年1月1日この日に住民票がある市区町村が、課税する先になります
- 2027年1月末まで勤務先が、前年の給与を市区町村に報告します(退職者は、支払総額が30万円を超えたとき)
- 2027年6月ごろ税額が決まり、納付書(または給与天引き)の通知が届きます
- 2027年6月〜2028年1月納付書なら、6月・8月・10月・翌年1月の4回で払います
- なぜ110万円が119万円になったのか:給料から差し引ける「給与所得控除」の最低額が、2025年の給与は65万円、2026年・2027年の給与は74万円(給与収入が220万円以下の人)になったためです。2026年3月に公布された法律で決まっています(所得税法等の一部を改正する法律・令和8年法律第12号。この部分の施行は2026年12月1日)。住民税は所得税の計算を使うので、そのまま反映されます。
- この74万円のうち5万円は、2026年・2027年の給与だけの特例です。2028年の給与は、今の法律のままなら、最低額は69万円で、独身・給与だけの非課税の上限は114万円の計算になります。ただ、住民税の基礎控除や非課税の基準は、総務省で見直しが検討されていて、まだ決まっていません。この記事は、2026年の給与の分を説明します。
- 住民税の基礎控除は、所得税とは別で、43万円のまま変わりません(仙台市の案内)。
いくらになる?
独身・扶養する家族なし・給料だけの人が、2026年に働いた分として、2027年度に払う額の目安です。社会保険料が引かれたかどうかで、大きく変わります。
| 2026年の給与(1年分) | 社会保険料が引かれていない | 給料の15%が社会保険料として引かれた(仮定) |
|---|---|---|
| 119万円 | 0円(非課税) | 0円 |
| 130万円 | 約1.6万円 | 約5,000円(均等割のみ) |
| 150万円 | 約3.6万円 | 約1.3万円 |
| 200万円 | 約8.6万円 | 約5.6万円 |
| 264万円(月22万円×12か月) | 約13.6万円 | 約9.7万円 |
標準税率・均等割5,000円・調整控除を入れた、運営者の概算です。社会保険料15%は仮定で、公的な数字ではありません。実際の額は、届く通知で確かめてください。
- 社会保険料は、住民税でも全額が控除されます。給料から引かれた分は、勤務先が出す報告書に載ります。自分で払った国民健康保険料や国民年金保険料も、申告すれば同じように引けます。
- 119万円を超えても、すぐに所得割がかかるわけではありません。社会保険料が引かれている人は、119万円を少し超えても、所得割が0で、均等割(標準5,000円)だけの区間があります。
- 均等割のかかり始めは、自治体で少し違います。東京23区や仙台市など、生活保護の「1級地」にあたる市区町村では、119万円以下は非課税です。ほかの市町村では、条例が国の定め(施行令)どおりなら、少し低い額から均等割がかかります(2級地は約115.5万円、3級地は約112万円。運営者の計算で、各自治体の条例は見ていません)。
- 18歳未満の人は、前年の合計所得が135万円以下なら非課税です(地方税法295条)。2026年の給与では約209万円以下にあたります(運営者の計算。判定の日付までは確認できませんでした)。
- 親の扶養に入っている学生でも、自分の住民税は、自分の所得で決まります。基準は、独身の人と同じ(119万円)です。親の税金への影響は、大学生のリゾートバイトと親の扶養の記事を見てください。
学生は「勤労学生控除」が使えることがあります
大学・短大・高校・高専などに通う人で、2026年の合計所得が89万円以下(給与だけなら給与収入163万円以下)、給料以外の所得が10万円以下なら、住民税から26万円を引けます(地方税法・国税庁)。年齢の条件はありません。 非課税の上限(119万円)は変わりませんが、社会保険料が引かれていない場合、119万〜143万円くらいは、所得割が0で均等割だけになります(運営者の試算)。
- 勤労学生控除を受けるには、勤務先の報告書に反映されていなければ、申告が必要です(条文の運営者の読みです)。年末調整で届けていれば、反映されます。
- 勤労学生の合計所得の基準は、2025年の給与の分までは85万円以下です。2026年の給与の分から89万円以下に上がります(国税庁)。
どの市区町村に払う?(寮と住民票)
住民税は、その年の1月1日に住民票がある市区町村が、原則として課税します(地方税法294条・318条)。住んでいる場所ではなく、住民票の場所で決まります。
- 2027年1月1日(2026年に働いた分の場合)に、住民票はどこにある? 実家のまま(寮には移していない)→ 実家の市区町村から通知が届きます 寮のある市区町村に移したままで、転出の届出をしていない → 寮のあった市区町村が課税します 実家に戻って、住民票も実家に移した → 実家の市区町村から通知が届きます
住んでいる場所ではなく、住民票の場所で決まります。細かい場合分けは、次の表のとおりです。
| 1月1日の状況 | 課税する市区町村 |
|---|---|
| 寮で年を越したが、住民票は実家のまま | 実家の市区町村。通知も、実家に届くのが原則です。 |
| 寮のある市区町村に住民票を移したまま、実家に戻り、転出の届出をしていない | 寮のあった市区町村。住民票が残っていれば、そこが課税するのが原則です。 |
| 実家に戻り、住民票も実家にある | 実家の市区町村。 |
「寮にいたのに、実家に通知が来た」のは、この仕組みのとおりです。給与の報告書は、1月1日に在職している人は1月1日現在の住所の市区町村あてに、年の途中で辞めた人は辞めた日現在の住所の市区町村あてに出される決まりです(地方税法317条の6)。
例外として、住民票がなくても、実際に住んでいる市区町村が課税できる規定もあります(地方税法294条3項)。リゾートバイトの寮で、これが使われるかどうかは、公的な資料で確かめられませんでした。
リゾートバイトで、住民票は移すべき?
「何か月以上住むなら移す」という期間の決まりは、法律にも総務省の要領にも、見つかりませんでした。民間の記事にある「3か月」「1年」は、公的な根拠を確かめられていません。決め手は、生活の本拠がどこかです。
- 住民票は、「生活の本拠」に置くものです。どこが生活の本拠かは、住んでいる事実と、本人の意思で判断されます(総務省の住民基本台帳事務処理要領)。
- 新しく住所を定めたら、14日以内に届け出る決まりがあり、正当な理由なく届け出ないと、5万円以下の過料の規定があります(住民基本台帳法22条・52条)。「罰金」ではなく「過料」です。
- 移すかどうかで変わるのは、住民税の課税先と、通知の届き先です。国民健康保険など、ほかの手続きにも関わります。迷うときは、寮のある市区町村と、住民票のある市区町村の窓口に聞くのが確実です。
通知はいつ、どうやって届く?
申告をしていなくても通知が届くのは、勤務先が、翌年1月31日までに、前年の給与を市区町村に報告するからです(給与支払報告書。地方税法317条の6)。この報告をもとに、6月ごろに税額が決まります。
- 納付書(普通徴収):6月・8月・10月・翌年1月の4回に分けて払います(納期は市区町村の条例で決まります)。納期限の10日前までに、通知が届きます(地方税法319条の2・320条)。2026年度の例では、東京都江東区も千葉県柏市も、納期限は6月30日・8月31日・11月2日・翌年2月1日でした。税額が均等割だけの人は、6月中に払う決まりです(特別の事情があれば、別の納期になることもあります)。
- 給料から天引き(特別徴収):翌年4月1日にどこかで働いていて、給料をもらっている人は、その勤務先の給料から、6月〜翌年5月の12回で引かれることがあります。短期で辞めた人は、4月1日に給料をもらっていないことが多く、納付書になると考えられます。
報告が出ないことがあります
- 年の途中で辞めた人の分は、その年の支払が30万円以下なら、勤務先に報告書を出す義務がありません(地方税法317条の6第3項)。短い勤務や、短期のアルバイトでは、収入が市区町村に自動では伝わらないことがあります。
- 派遣で働いた人の報告書は、給料を払った派遣元が出す義務を負います(地方税法317条の6)。ただ、派遣会社が実際に出しているかを示す公的な資料は、見つかりませんでした。
- 通知が来ないからといって、かからないとは限りません。あとから分かって、課税されることもあります(市区町村が課税を決められる期間は、原則として、法定納期限の翌日から3年です。地方税法17条の5)。
前の会社で天引きされていて、途中で辞めたとき
会社員を辞めて、リゾートバイトに行く人は、前の会社で天引きされていた分の残りがどうなるかも気になります(地方税法321条の5・321条の7)。
| 辞めた時期 | 残りの住民税 |
|---|---|
| 6月〜12月 | 残りは、自分で納付書で払う形に切り替わります。本人が申し出れば、最後の給料や退職金から、残りを一括で引いてもらえます(足りる場合)。 |
| 1月〜4月 | 最後の給料や退職金が足りれば、申し出がなくても、残りが一括で引かれます。 |
申告が必要になるのは?
住民税の申告は、1月1日に住所がある人が、3月15日までにする決まりです。ただし、1月1日に給料をもらっていて、前年に給料以外の所得がない人は、勤務先の報告書があるので、申告しなくてよいとされています(地方税法317条の2)。
- シーズンが終わって、1月1日にどこにも勤めていない人は、この例外に当たりません。確定申告をしていなければ、住民税の申告が必要になることがあります。仙台市は、「年の途中で就職または退職し、年末調整を受けていない方」も申告が必要と案内しています。
- 確定申告をした人は、住民税の申告は不要です(地方税法317条の3)。くわしくはリゾートバイトの確定申告の記事です。
- 前の年に収入がなかった人も、申告しておくのが安全です。しないと、非課税の証明書が出せなかったり、国民健康保険料の軽減が受けられなかったりすることがあります(仙台市)。
- 自分で払った国民健康保険料・国民年金保険料は、申告すれば、住民税の社会保険料控除に入ります。シーズンのあと、国保や国民年金に入った人は、申告のときに領収書や控除証明書を使います。
失業給付については失業給付の記事、社会保険の切り替えは社会保険の記事にまとめています。
払えないとき
放置しないでください。納期限を過ぎると、延滞金がかかり、督促状が届きます。督促状を出した日から10日たっても払わないと、財産の差し押さえの対象になります(地方税法331条)。
- 延滞金:2026年は、年9.1%です。納期限の翌日から1か月は年2.8%です(東京都中央区の案内)。毎年、割合が変わります。
- まず、市区町村の税務の窓口に相談します。「退職などで、一時的に納めるのが難しい」ときの案内が、各自治体にあります。分割で払う方法もあります。
- 徴収猶予:病気・災害などで一時に払えないとき、申請で1年以内(延長しても通算2年まで)、猶予されることがあります(地方税法15条)。
- 換価の猶予:一度に納めると生活が苦しくなるおそれがあり、きちんと払う意思があるとき、申請で1年以内の猶予があります(15条の6)。申請の期限は、中央区では納期限から6か月以内です。
- 減免:災害や、収入が大きく減って生活が著しく困難になったときなどに、条例で減額・免除される制度があります(地方税法323条)。条件は自治体ごとに違い、納期限が過ぎたものは対象外のことがあります。
- 「仕事がなくなったから、猶予される」と決まっているわけではありません。申請して、自治体が判断します。早めに相談するほど、選べる方法が増えます。
届いたら、確かめる3つ
- どこの市区町村から来たか。1月1日の住民票の場所のはずです。心当たりがなければ、住民票の場所を確かめます。
- 勤務先が、収入を正しく報告しているか。通知には、報告された収入の額が載ります。違っていれば、市区町村の窓口に連絡して、申告し直します。
- 社会保険料の控除が入っているか。自分で払った国保・国民年金は、申告しないと、通知の額に反映されません。
よくある質問
短期で働いただけでも、住民税の通知は来ますか?
給与収入が上の上限(2026年の給与なら119万円)以下なら、非課税で、通知が来ないこともあります。超えていれば、税額が決まり、通知が来ます。勤務先の報告書が出ていない場合は、通知が来なくても、申告が必要になることがあります。
住民票を移さないと、罰則がありますか?
住民基本台帳法には、正当な理由なく届け出ないと5万円以下の「過料」が科される規定があります。実際にどのくらい科されているかは、公的な資料で確かめられませんでした。住民票をどこに置くかは、「生活の本拠」がどこかで決まります。迷うときは、市区町村の窓口に聞いてください。
住民税の通知で、勤務先に収入が知られますか?
天引き(特別徴収)になると、勤務先に届く通知は、税額と月ごとの金額の様式で、所得の内訳の欄はありません。ただし、内訳が載った本人用の通知は、勤務先を経由して本人に渡されます。「勤務先には税額しか分からない」とは言い切れません。納付書(普通徴収)で払う人は、勤務先を経由しません。
年末年始(1月1日)に、リゾートバイトをしていたらどうなりますか?
課税する市区町村は、働いている場所ではなく、1月1日に住民票がある場所です。住民票が実家にあれば、実家の市区町村から通知が来ます。その勤務先が、1月1日現在の給与の報告書を、あなたの住所の市区町村に出す決まりです。
2027年以降に働いた分も、119万円ですか?
2027年の給与も、給与所得控除は最低74万円です(法律の特例の対象)。2028年の給与は、今の法律のままなら、非課税の上限は114万円の計算です。ただ、住民税の基礎控除や非課税の基準は、総務省で見直しが検討されていて、まだ決まっていません。働くときの最新の案内で確かめてください。
自分の条件で、数字を確かめられます。2026年に働く分の給与収入が、住民税の上限(119万円)を超えるかを確かめられます。契約期間と月収を入れると、年間の給与収入と、住民税・所得税・扶養の「壁」までの距離が出ます。入力した内容は送信されません。
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この記事で使った出典(2026年11月1日確認)
- 地方税法(e-Gov法令検索)15条・15条の6・17条の5・294条・295条・310条・313条・314条の2・314条の6・317条の2・317条の3・317条の6・318条・319条の2・320条・321条の3〜321条の7・323条・326条・331条・附則3条の3、地方税法施行令47条の3、地方税法施行規則9条の21・第3号様式
- 租税特別措置法(e-Gov法令検索)29条の4(給与所得控除の最低額の特例)、所得税法28条・2条(いずれも2026年12月1日施行の改正後の条文。e-Govでは、施行日を2026年12月1日以後にして表示してください)、所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律
- 住民基本台帳法(e-Gov法令検索)22条・52条、総務省「住民基本台帳事務処理要領」、岡山市FAQ(住民票は一人1か所・生活の本拠)
- 総務省 自治税務局「個人住民税の基礎控除等について」(令和8年5月29日・資料3)
- 仙台市「令和9年度(令和8年分)から適用される個人市県民税の税制改正等について」(2026年10月29日更新)、仙台市「個人市県民税の申告について」
- 東京都主税局「個人住民税」、横浜市「個人市民税・県民税」
- 国税庁 タックスアンサーNo.1175 勤労学生控除
- 江東区報 令和8年6月1日号、柏市「納税通知書の発送」、さいたま市FAQ「給与支払報告書の提出について」
- 東京都中央区「納税が遅れたときは」、猶予制度、区税の減免
この記事は一般的な情報で、税務相談ではありません。税額や、申告が必要かどうかは、住民票のある市区町村の条例や、個々の事情で変わります。迷うときは、住民票のある市区町村の住民税の窓口や、税務署に確認してください。
更新履歴
- 2026.11.01 公開